タンパク質との付き合い方

ICUから一般病棟へ

ICUの個室は機械音もあまり聞こえない快適な環境ではあったものの、【透析】も終わって危険な状態を脱した(ように思われた)ので、一般病棟に移ることとなりました。
これは本来、順調に回復している証拠な訳で、まずは一安心といったところ。

食事も腎臓病用の病院食ではあったものの、想像とは違い薄味でなく意外と美味い。
時折パスタやラーメンが出てくることもあります。(※病院による)
《あとはリハビリをして退院を待つばかり》かと思っていたのですが、このリハビリが意外と曲者。
たかだか1週間寝たきりになっていただけなのに、初日は一人で立つことすらままならない。
《我ながら情けない》と落胆するも、理学療法士の方に言わせると「それが普通」らしいです。

入院生活を楽しむ

それからは朝6時に起きて採血や検温、血圧の検査、8時に朝食、担当医(たまにもっと偉そうな人)の回診、昼12時に昼食、夕方6時に夕食、夜9時に消灯という規則正しい生活を送りつつ、リハビリをする毎日。

携帯やタブレットを持ち込むことはできますが(病院や部屋によっては持ち込めないかも)、案外暇です。
そんなときにはクロスワードパズルなどいかがでしょう?

頭の体操になる、時間をつぶせる、運がよければ現金や景品が当たる(かもしれない)、の一石三鳥。
『クロスワードパズル』の姉妹品(?)で『ナンクロ』というものもありますが、そちらは難易度が高く、あまりお勧めしませんが、頭の回転に自信のある方は是非チャレンジを。

退院

そうこうしているうちに体力も戻り、歩行器なしでも一人で歩けるようになったところで退院となるのですが、ここで担当医の先生から恐ろしい言葉を聞くことに。
手術のリスク等を話す訳ですし、楽観的なことを言うと後々訴訟になった場合に‟いろいろとある”のでしょう。
なので《お医者さんとは恐ろしいことをいう生き物だ》とは思っていたのですが・・・。

レントゲン写真を見せられて「心臓に何だか分からない影があり、ひょっとすると心アミロイドーシスという指定難病の可能性があるので大学病院を紹介します。そちらで詳しく検査してもらってください」とおっしゃる。
《・・・と言われましてもねぇ・・・》というのがワタシの正直な感想でした。

〈しんあみろいどおしす〉という聞いたこともない病名。
そもそもレントゲン写真を見せてもらったところで何が何やら解らないですよね?
ひょっとして解らないのはワタシだけで、皆さんはレントゲン写真を見て「なるほど」と思えるのかな?
だったらすいません。ワタシが不勉強なだけです。

とはいうものの「治療法がない難病かもしれない」と聞くと、病状はわからなくとも、やはり恐ろしい。一旦退院するものの、気が気ではありません。

料理天国

しかし、退院したからには何やらわからない病気のことは置いといて、今までと同じような生活を、特に食事は自分で管理するしかないのですよ。

食事のノルマとしてワタシに与えられたのは一日に

タンパク質 50g以内
塩分相当量 6.0g以内
カロリー    2000キロカロリー

「本来、リンやカリウムも気にしなくてはならないのですが、あまり色々気にするとノイローゼになるかもしれないし、タンパク質を管理すればリンとカリウムはおのずと制限できるはずです」という管理栄養士の先生の言葉を信じ、腎臓病食用の料理本とデジタルのハカリを買い、タンパク質含有量がわかるアプリで食材のタンパク質を調べ、タンパク質と塩分、カロリーを“ある程度”計算して料理を作ることに。

本やら何やら一切合切 買ってきたのはワタシではありませんが(苦笑)

料理を作ることは嫌いではなかったのは幸いです。
とはいえ、やはり最初は勝手がわからず、タンパク質がオーバーしたり、塩分がオーバーしたり、カロリーが足りなかったりと悪戦苦闘。

もともと朝食を食べる習慣がなかったワタシは朝、昼、をおさえて夜を豪勢に食べようとするのですが、どうしてもタンパク質が50gでは足りない状態に。もっとお肉が食べたいなぁ…

低タンパクな食品

そこで登場する救世主が低タンパク食品。とくに低タンパク米です。
読んで字のごとく、タンパク質が低いお米。こんなものが世の中にあったとは…。
通常、白米のタンパク質は

250gで約6.3g
(100gあたり約2.52g)

のところ、低タンパク米だと

180gで0.2g
(100gあたり約0.1g)

多少量は少ないものの圧倒的な差!!
インターネットで情報をかき集めたところ、他にも商品は多々あったのですが、ワタシは試しにお米とパスタを購入してみました。

お米とパスタ 共通しての感想としては《歯ごたえ・ノドゴシに若干違和感がある》とは思ったものの味はおいしい気がする(※個人の感想です)。
なんといってもタンパク質に制限がある我が身には大変ありがたい商品です。

こうなると、タンパク質制限はそこまで大変なものではなくなったのですが、今度は塩分が問題となります。
今までは成分など気にも留めていなかったけど、気にしてみると「おいしいものは塩分が高い」と思い知らされます。

成分表記を見てみると、ラーメン・弁当などお店で目にする美味しそうなものにはなかなか手が出せないという現状。

食事制限で何よりつらいのは“成分表記がない外食はしにくい”ということ。
「制限なんて知るか!」と気にされない方はよいのですが、小心者のワタシには1週間に3,4日、1日に数時間の【血液透析】を受ける覚悟は今のところないんですよねぇ。

今日の教訓

入院中の暇つぶしにはクロスワード

病院によっては意外と食事が美味い

世の中のおいしいものは塩分が高い

看護師、理学療法士には意外と美男美女が多いのかもしれない(すごく個人的感想です)

最後まで読んでいただき
ありがとうございました

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