通院準備
他の方もそうなのかは分らないが、私の場合
最初に入院した病院は主に
その後の体調に変化がないかどうかのチェックと薬をもらうため
手術を行った大学病院には
術後の経過を見てもらうため
2つの病院を定期的に訪れなければならない。
外来で訪れる日時については、大学病院は最後の転院前に、最初に入院していた病院は退院前にそれぞれ指定されていた。
今回は最初入院していた病院へ。
退院後初のバス・・・の予定だった。
リハビリでバスや地下鉄に乗るための“揺れ対策”は出来ていた。
そして通勤ラッシュの時間帯。
満員であることは予想でき、当然、席も空いていないということもしかり。
そのために小細工アイテムを用意していた。
チャラララッララー♪「杖ぇ~」(説明しよう。この杖を見た心優しい人が席を譲ってくれるはずなのだ)。
最寄りのバス停から通院先の病院まではおよそバス停4つか5つ。
立っていけない距離ではなかったが、胸の傷が開かないようにバストバンドを巻いていたこともあり、今回は安全のため小細工アイテムは使わず素直にタクシーで行くことにした。
初通院
退院して日にちは経っていないが、なんだか懐かしい気がした。
何か叫んでいたお父さんも今では思い出だ。《まだ居るのかなぁ》
そんなことを思いながら、まずは外来の受付を済ませるのだが、危うく以前入院していた病室へと足が進みそうになる。
その病院は外来と入院とで乗るエレベーターが違っていた。
挨拶がてら足を運ぶのも悪くないと思ったが、看護師さんたちは仕事中で邪魔になってはいけないと遠慮した。
それに数名しか顔を覚えていなかったので、こっちは顔を覚えていなくても向こうが顔を覚えていた時になんだか気まずい。
実際に以前最初にお世話になったICUの看護師さんに挨拶されたことがあったが、こっちは覚えていなかったので何とかごまかした(ごまかせたと思う)ことがあった。
外来には思いのほか患者が居たが、多くはお爺ちゃん、お婆ちゃんだ。
そもそも私の通う外来は心臓血管外科。
患者はお年をお召しになられた方がほとんど。
心臓血管にかかる病気というのは、通常、若い人がかかるようなものではないらしい。
もちろん生まれつき心臓が悪い小さな子が居たりと例外はあるが、基本的にはご高齢なのだという。
まずは採血とレントゲンの撮影。
私の場合は血管が細いのか、お肉が厚いのか、採血しにくいらしく、看護師さんは皆、悪戦苦闘する。
その中では比較的採血しやすい右腕の第二関節のところが採血ポイントとなるようだ。
おかげでそこばかり痣が残ってしまい、その痣をみた看護師さんはやはりそこから採血をする。
採血をするときに毎回右腕を出す私にも原因があるかもしれないが、右腕を出すのが癖になっていた。
次にレントゲン撮影。
レントゲン撮影はおそらく誰がやっても大差はないだろう。
息を吸って、止めたところではいチーズ。
その後また外来の受付に戻って先生の受診を待つことになる。
当然、先ほどの採血の検査結果が出るのに時間がかかるわけで、その分待ち時間も長くなるし前の患者さんの話に時間がかかればまた時間が伸びる。
その日は45分待たされることになる。
命の恩人との再会
早かったのか遅かったのか・・・・。
私の番が来て話を聞く。
結果は「腎臓は慢性の腎不全で完治する見込みはないですけど、他は特に問題はなさそうですね」とのこと。
ついでに手術の跡を見てもらうとやはり「キレイな傷跡だ」と絶賛されたが私自身は「北斗〇拳の伝承者に秘孔を・・・・」以下省略。
そして私は先生に言い忘れていた言葉をやっとここで言えた。
「先生が大学病院を紹介してくれたお陰で大動脈解離が見つかりました。ありがとうございました」
しかし先生は納得がいかなかったようで
「解離を見つけられなかったことは医者として自信をなくしました」
と落胆した様子だった。
そして最後に
「バストバンドってそんな低い位置につけるものでしたかね?私はもっと上につけるように教わりましたけど」
とチクリと言われた。
どうやら腹巻のようになっていたようだ。
その後処方してもらった薬を受け取るために会計を済ませるのだが、この待ち時間がまた長かった。
処方箋を受け取ってから準備をするのだから仕方ないといえば仕方ないが、それにしても長い。
1時間近く待たされた。・・・と何回も待ち時間が長いと書いていると、なんだか私が『待つのが嫌いな人』みたいだ。
まぁもちろん好きではないが。なんて言うんですかねぇ・・・。
暇?暇とは違うかもしれないけど・・・。
かといって、スマホをいじってゲームで時間をつぶすほど私は若くない。
その後薬を受け取り、安全にタクシーで帰宅することにした。
今日の教訓
バストバンドは“バスト”の位置につけるべし
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